岡山市監査委員は8日、市議会4会派に支給された07年度政務調査費のうち、計206万3034円の不適正支出を認定
し、各会派に返還を求めるよう高谷茂男市長に勧告した。

市監査事務局によると、同市で政務調査費の返還勧告は初めて。
 NPO「市民オンブズマンおかやま」(重田龍三代表幹事)が4月、約3527万円が不適正として当時の全6会派について
住民監査請求していた。

政務調査費は、所属議員1人当たり月額13万5000円が会派ごとに支給されると条例で定められており、07年度は総額
7883万9862円が支給された。

 監査結果によると、07年7月〜08年3月の支出のうち、市民ネット21万7412円▽新風会87万2150円▽ゆうあいクラ
ブ67万1432円▽政隆会30万2040円−−が不適正とされた。タクシー代やガソリン代に、政務調査活動に含まれるかど
うか区別出来ないケースなどがあった。また、条例や要領で定められている内容は具体性に欠け、各会派独自の基準が異
なっている現状を好ましくないとも指摘した。

 不適正とされた各会派は、「意見をまとめたい」(市民ネット・下市香乃美代表)、「検討したい」(新風会・三木亮治団長)、
「中身を精査するが、結果は重く受けとめたい」(ゆうあいク・小林寿雄政調会長)、「検討する。会派代表者会議で統一見解
を作ることになるのでは」(政隆会・鷹取清彦代表)としている。

                                                            (毎日新聞09.06.09)

09年度岡山市議会政調費返還、監査請求に勧告

       岡山市議会政務調査費の住民監査請求結果についてのコメント

 本日、岡山市監査委員から、岡山市議会の平成19年度政務調査費についての住民監査
請求にかかる監査結果が通知されました。


監査結果は市長に対し、新風会、ゆうあいクラブ、政隆会、市民ネットの各会派に、合計
2063034円(主としてタクシー代、駐車料、ガソリン代、政党・後援会の記事を含む広報
費の按分不十分を理由とする)の返還を請求するよう勧告しています。

1 監査委員が、一部とはいえ、政務調査費の返還請求を勧告したことは、当然のことで
はありますが、一応評価することができます。

 2 しかしながら、監査結果は、わたしたちの監査請求理由のほとんどを退けており、
きわめて不十分です。


監査結果は、

@ 個々の支出の実態について具体的な調査検討を行った形跡がほとんどありません。
特に、実費を超える旅費、飲食を伴う会合費、後援会員の旅行費用の負担と推定できる
旅費、実態を伴うかどうか非常に疑わしい事務所費、切手購入による広報費の翌年度へ
の繰越など、特に悪質と考えられる支出についても、事実調査を行った形跡がありませ
ん。

A タクシー代・ガソリン代、駐車料金を除くと、費用の按分がいまだにきわめて不十
分です。

B 監査結果は、総じて、「@各会派の説明や伝票類の記載を鵜呑みにしたうえで、
Aなおかつ明らかに違法なものだけについて返還を勧告する」という姿勢が明らかで
す。これでは市民の不信は晴れることがありません。

C 監査委員は、「住民監査請求後60日の期間制限の中での調査には限界がある」
旨述べています。しかしながら、政務調査費の監査をなすべき立場にありながらそれを
怠ってきたのは監査委員自身です。このような言い訳に納得する市民はいないでしょう。

3 監査委員が、わたしたちの主張の大半を採用せず、大部分の監査請求を棄却したこ
とは、きわめて遺憾です。わたしたちは、監査請求が棄却された部分について、司法の
判断を求めるため、住民訴訟を提起します。

4 なお、当然のことですが、

@ 市長は、勧告に従い、市議会各会派に、政務調査費の返還を速やかに請求すべきで
す。

A 市議会各会派は、返還請求すべきものとされた政務調査費を、速やかに返還すべき
です。


                                                 以上


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